ライブ配信における投げ銭システムと弾き語りの相性は良いのだろうか?

たけしゃん(@_tkshan)です。

最近、ファンディング機能(いわゆる投げ銭)がついたライブ配信サービスが話題を呼んでいます。

ライブ配信×投げ銭の時代、売れないアイドルもバンドマンもこのビッグウェーブに乗るしかない!?/俺、まちがってねぇよな?

このあたりの記事とか面白い。
元々、このジャンルの先駆けはSHOWROOMというアプリでしたが、最近ではYoutubeも対応しています。

そして、いよいよツイッターも対応するなんてニュースまで…。
本格的にネットで音楽活動して稼ぐ時代がやってきたのですね。これまでも稼いでる人はいましたが、本格的に音楽で生計を建てたい人にはマストな活動スタイルになってきそうです。

当ブログでは弾き語りというジャンルを追及していますので、弾き語りとライブ配信による投げ銭について考えます。

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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1. 投げ銭とは?

投げ銭って一番わかりやすいのが路上ライブ。
路上ライブで前に小さい箱置いとくと、聞いているお客さんがお金入れていってくれることがありますよね?あれが投げ銭。

現代ではライブ配信サービスが盛んで路上でライブやらなくても家でネットを通じて全国にライブ配信できちゃいます。
そこでも同じようにアプリ内で換金できるアイテム的なものを視聴者が配信者に贈れるようになり、実質投げ銭と同じ行為がネット上でできるようになったわけです。

海外のゲーム実況サイトだと結構前からできていたような記憶もありますが、日本で認知されるようになったのが2013年にスタートした「SHOWROOM」と呼ばれるアプリ。

アプリ内の有料アイテム(一部無料)を視聴者が贈ることで配信者の稼ぎになる仕組みですが、中には月500万円を稼ぐ人もいるそうな…。サラリーマンの平均年収以上ではないか…。

最近ではYoutubeでのライブ配信も投げ銭に対応しています。
どちらかという気軽に配信できるツイキャスやニコ生が対応してほしいところですが、ツイキャスとか対応しちゃったら中高生が破産したりしそうで怖いですね。まあ、SHOWROOMでも同じことか。

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2. 弾き語りと投げ銭

音楽で投げ銭…。パッと思いつくのは弾き語り奏者による路上ライブでしょう。

小さな箱やギターケースを前に置いておいて演奏すると酔っ払いのおっちゃんがお金を置いていってくれる…というのはみんな想像できる絵です。

実際に僕も路上ライブやったことありますが、結構お金もらえます。
箱とか置いていなかったんですけど、色んな人が小銭を手渡しでくれることが多かったです。最高で1万円もらったことあります。

女性アーティストなんて、もっともらえている人多いんじゃないかな。

となると、弾き語りと投げ銭ってめっちゃ相性いいじゃん!って思うけど、そうは簡単にはいかない。

投げ銭をしてもらうためには、そこまでしてくれる深いファンを付けることが必要です。そのためにはどんなことが必要でしょうか。

2-1. ルックスは超大事

まずは初っ端から正論かつ身もふたもない話です。
投げ銭してもらうにはルックスが超大事です。ただ、安心してください。ルックスが悪くても勝ち目はあります。

それは、ルックスが良いキャラを演じることです。
ニコニコ動画で活躍している歌い手の人で、このパターンは相当いっぱいいるのではなかろうか。

見た目はイケメンなわけではないけれど、イケメンなイラストをトップ画で使ってモテボイスで喋ったり、歌が上手かったりすると熱狂的なファンはできます。

もちろん、本当に見た目がカッコいいとファンの増え具合は何倍にも高まります。

女性の場合も同様です。いや、女性の場合は男性よりも更にルックスが重要だろうなぁ。

ライブしているミュージシャンミュージシャンの音楽活動におけるルックスの影響力を考える

その人のキャラクターによってはルックスを度外視できる可能性はありますが、その場合は中々な個性と清潔感は必要です。

本当にイケメンの人はいいけど、そうじゃない人がイケメンイラストで演じるのってしんどいよなぁ。

男性アーティストで20代後半以降の層から人気を得たいのであれば、清潔感とファッションにまとまりさえ出せればイケメンじゃなくても全然大丈夫な気がします。

ただ、その層ってあんまライブ配信とか見ない気もします(笑)
うーん、難しい。

2-2. キャラクターも大事

投げ銭したくなる状況って大きく分けると「応援したい」という気持ちと「認識されたい」という気持ちの二つと言われます。

熱狂的なファンになってくれる方は大体は両方持ち合わせていると思いますが、AKBが普通のアイドルと異なるビジネスモデルで人気が出た理由は後者の感情を上手くコントロールしたからでしょう。

今でこそ、アイドル活動の基本となりましたがモーニング娘。とかの時代はファンがアイドルに「認識されたい」って思って行動しても難しい状況だったでしょうからねぇ。

ライブ配信の投げ銭システムも課金したコメントは色が変わりしばらく消えないといった、認識されたい気持ちを後押しする作りになっています。

となると、やっぱりキャラクター的な魅力は絶対的に必要。
ただ、良い演奏するだけじゃ「認識されたい」とは中々思いません。僕も自分の好きなアーティストに認識されたいとは思いません。人間的に惹かれないと中々そこまでにはならないよね。

よって、ライブ配信時もトーク力やサービス精神みたいなもんは必要。人間的な魅力がトークなどから溢れ出ていれば、ベスト。難しいけど。

前章のようにルックスがいい人はそれだけで人間的魅力が出るので、やっぱりルックスは重要。

3. 弾き語りと投げ銭の相性についての結論

弾き語りと投げ銭の相性は別に良くはない。ふつう。それよりもキャラクターや見た目、つまりは人間的魅力が大事。
ただ、ライブ配信と弾き語り自体の相性が良いので、総合的には相性は良い。中の上くらい。

というのが僕の結論。

投げ銭システムと相性が最強に良いのはアイドル。これはみんなわかっているでしょうけど。

何故なら、アイドルってのは元々成功するための最重要素が人間的魅力だから。

必要な要素が被っているってことですね。そう考えると本当にアイドルって難しい職種だなぁ。

AKB総選挙のスピーチとかをニュースで見ていると上位の方々は若いのに本当に発言がしっかりしてるし、スピーチ上手いなぁと感心するもん。アイドルってすげー人間的スキルがいるわ。

んで、話を戻すと弾き語りとライブ配信について考えた結果、方向性は人によって分かれるかなと。

ルックスも良くて、人間的魅力にも溢れる方はライブ配信からのマネタイズを積極的に行うと良いでしょう。

その場合は弾き語り配信以外にも雑談・ゲーム実況・コラボ・その他もろもろといった配信ジャンルも並行して行い、弾き語りミュージシャンということを前面に推すよりはマルチタレント的な活動をするのが望ましいですし、収益性もその方が絶対高くなるでしょう。

逆に自分には音楽的な要素でしか魅力を語れなそうと思う方は投げ銭はおまけ程度に考えてライブ配信による認知度アップに努めるのが良いでしょう。

この場合は弾き語り放送をメインに行い、弾き語りの選曲・ジャンルの幅を広げて放送の面白さを追求するべし。そして、マネタイズはそこからのイブ動員(ライブハウスとか)やCDや音楽配信などいわゆる普通の音楽収益へ繋げる方向性となります。

以上!こうやって考えてみると、利便性が広がって色んな角度から知名度アップ、マネタイズを図れる仕組みができてきた一方で演者側は色んな角度から評価されるようになり、1つのスキルだけじゃ突き抜けていたって稼げないんだなぁと感じました。

最終的には人がお金を払う時ってのは心を動かされた時で心を動かすのは技術だけじゃ無理ってことだなぁと改めて難しさを実感した次第でございまする。人間的魅力を上げなければ…!