【ミュージシャン向け】防音の賃貸マンション・アパートの探し方や注意点を経験者が細かく解説

楽器が置いてある部屋

ぎたすけ

自宅で楽器弾き放題の環境は、ミュージシャンなら憧れるよな

たけしゃん

自分も15年以上防音物件に住んでるけど、失敗しないためには割とコツがいるんだよね

本記事では、東京都内を中心とした防音のマンションアパートの探し方を解説します。

筆者は、音楽の仕事をやっている関係で15年以上防音物件に住んでおり、5回引っ越ししてるので経験はかなり豊富です。

その経験を基に、必ず確認しておくべき点などを細かく解説します。

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
プロフィール詳細お問い合わせ

防音マンション・アパートの探し方

防音物件の探し方。大手物件サイト、防音物件専門サイト、ブランドマンションLINE登録の3つを比較し、それぞれのメリット・デメリットを示した図。大手物件サイトは物件数が多いが名ばかり防音物件が多い。防音物件専門サイトは質が良いが物件数が少ない。ブランドマンションLINE登録は条件の良いマンションに入居できるが引っ越し時期を選べない。3つを使い分けるのがおすすめとまとめている。

東京都内で、防音の賃貸マンション・アパートを探す方法は、主に以下の3つです。

  1. 大手物件サイトで探す(SUUMOなど)
  2. 防音物件専門サイトで探す(音楽賃貸ネットなど)
  3. ブランドマンションにLINE登録(ミュージションなど)

2020年以降、防音物件の需要が急速に高まったことで、物件数が非常に多くなりました。

それにあわせて、探し方もかなり多様になっています。

まずは、上記の3つの探し方をどうやって使い分けるべきかを解説します。

個人的には、以下の使い分けをおすすめします。

  • プロの方は、防音物件専門サイトとブランドマンションLINE登録の使い分け
  • 趣味の方は、大手物件サイトと防音物件専門サイトの両方で探す

大手物件サイトで探す(一般層向け)

大手物件サイトのメリット・デメリットをまとめた図。メリットは物件数が多く、テレワークで防音物件を探す人に向いていること。デメリットは“防音”としながら実際は普通のアパートが多く、トラブルも起きやすい点。

大手物件サイトの例

大手物件サイトは、一般的に物件を探す時にみるポータルサイトを指します。

とにかく物件数が多いので、あなたのご希望の予算や地域で防音物件を見つけられるのが魅力です。

補足

ガチの防音物件は音大が存在するエリアに集中していて選択肢が少ない

一方、気をつけないといけないのは「名ばかり防音物件」が多数混ざっていることです。

例えば、以下のような物件を指します。

  • お互いさま物件(音は筒抜けだけど、お互い許容する)
  • 苦情が入ったら演奏NGになる物件
  • 防音と書いてあるが、防音ではない物件

つまり、防音ではないけど、演奏OKになっているような物件ですね。

その分、家賃も通常の物件と変わらないものが多いです。

趣味で演奏や配信される方、テレワークで使う方なら、まずは大手物件サイトで探すのがいいでしょう。

逆に、演奏・ナレーション・配信を仕事でやられる場合は、次の防音物件専門サイトで探すことをおすすめします。

防音物件専門サイト

「防音物件専門サイトのメリットとデメリットを比較した図。メリットは防音物件が多く、音を出せる環境が必要な人に向いている点。デメリットは物件数が少なく、家賃が高いことや制約が多い点。

防音物件専門サイトの例

続いて、防音物件専門サイトです。

大手物件サイトと異なる点は、ちゃんとした演奏可能物件に絞っているところが多いことです。

具体的には、下記の項目がちゃんと定義されている点ですね。

  • 演奏可能時間
  • 演奏可能楽器

楽器演奏可でも、音は筒抜けだったり、苦情が入ったら演奏NGになったりする物件は基本的に除外されています。

代わりに、家賃が高いところが多く、演奏条件も制約が多かったりします。

例えば

ギターはNG、DTMはNG、ピアノは防音マット必須など細かい決まり事が多い。

その分、自宅でレコーディングなどされる方には安心できる物件が揃っているとも言えます。

なお、カナデルームのように、大手物件サイトと防音物件専門サイトの中間くらいのサイトもあります。

中間くらいのサイトとは

大手物件サイトと同じ物件ネットワークから、楽器可物件を抽出しているサイト

なお、ミュージションのように人気のブランドマンションはあまり掲載されないので、次の章で解説します。

ブランドマンションにLINE登録

「ブランド系の防音マンションのメリットとデメリットを比較した図。メリットは防音性能や設備の品質が高く商用利用にも対応できる点。デメリットは家賃が高く、都内では1K12万円以上が多いうえ人気で即日埋まってしまい内覧できない点。

ブランドマンションの例

ブランドマンションとは、演奏可能なマンションシリーズとして、東京都内の複数箇所に建っているマンションを指します。

こうしたマンションは高い防音性能だけでなく、おしゃれなデザインや機能性の高い設備で人気があります。

昨今では、部屋が空いても公式LINEやメルマガ経由で即日契約が決まってしまうため、物件サイトには登場しないことが多いです。

ぎたすけ

えぇ…すごい人気だな

たけしゃん

こうしたマンションは音楽教室とか商用利用もできるからね…。即埋まっちゃうんだよ

そんなわけで、ブランドマンションを狙っている方は各社のLINEやメルマガに登録するとよいでしょう。

なお、ブランドマンションの家賃はかなり高いです。

都内だと、1Kで12万円以上は見といたほうが良いですね。(東京郊外ならもう少し安い)

防音物件で必ず確認すべきポイント

防音物件でチェックすべきポイントをまとめた図。防音設備として部屋が本当に防音になっているかを確認すること、演奏条件として演奏時間・演奏楽器・演奏可能な部屋などを確認すること、契約書の記載事項として演奏条件や騒音トラブル時のルールがどう書かれているかを確認することが示されている。

ここからは、防音のマンションやアパートを選ぶ際に、必ず確認すべきポイントを解説します。

筆者は、防音マンションに入居してトラブルになったことは一度もないですが、周りに聞いてみると案外多いものです。

その多くは契約に関する話だったりするので、入居前に必ず確認しておきましょう。

防音設備

防音室

まずは、物件の防音設備を確認しましょう。

楽器演奏可能となっていても、防音になっていない普通の物件が非常に多いです。

特に、「楽器相談可」となっている物件の多くは、普通のマンションやアパートであることが大半。

物件サイトでは、以下の3種類に分かれているケースが多いので参考にしてください。

  1. 楽器相談可能…相談可能なだけの普通の物件
  2. 楽器可…演奏条件などが定義されている物件
  3. 防音設備有…防音設備がある物件

「防音設備有」なら、何かしらの防音環境にはなっていますが、これも物件によって差があるので確認しましょう。

ブランドマンションなどは、防音性能を売りにしているところが多く、遮音性能が記載されています。

遮音性能による、ピアノの聴こえ方は下表の通りです。

遮音性能ピアノの聴こえ方
D-65通常は聴こえない
D-60ほとんど聴こえない
D-50小さく聴こえる
D-40曲がはっきり分かる

ミュージションはD-70~D-75の物件が中心となっています。

ブランドマンション以外では遮音性能を計測しているところは稀ですが、設備に関しては担当の方に聞けば教えてもらえるので確認しましょう。

ちなみに、遮音性能が高い部屋は壁が厚いため、間取りに記載されている帖数より狭いです。

8帖と書かれていても、0.5~1帖くらい小さいことが多いので、現地に行って確認することをおすすめします。

演奏条件

ピアノがある部屋

ちゃんとした楽器可能物件だと、演奏可能時間や演奏可能楽器などの条件が細かく決まっています。

物件によっては、Webの物件詳細に書かれていることもありますが、記載がない場合は事前に確認しましょう。

演奏可能時間については、楽器によって時間が変わる物件もあります。

例えば

ピアノは8時~23時だが、声楽は9時~20時など

ピアノは記載通りのことが多いですが、声楽、弦楽器、管楽器などは短くなることもあるので確認しておくとよいでしょう。

演奏可能な楽器についても、内覧など行く前に必ず確認しておきましょう。

特に、注意が必要なのはDTMです。

大半の楽器がOKなのにDTMはNGという物件はかなり多いので、無駄足にならないよう事前に確認しておくことをおすすめします。

たけしゃん

DTMがNGの理由を不動産の方に聞いたら、騒音トラブルが多いらしいです…

契約書の記載事項

本を読んで勉強する人

最後は契約書の記載事項についてです。

ちゃんとした防音物件では、契約書に演奏条件やトラブル時の対応についての記載があります。

逆に、契約書に記載がない場合は、後から演奏禁止となっても仕方がありません。

しかも、楽器相談可の物件では、口頭で演奏OKと言いながら契約書上は禁止になっていたりするので注意が必要です。

補足

よくある定型の賃貸契約書だと、禁止事項に「ピアノなどの演奏」と記載があって、そのまま使われるからだそうです。

たけしゃん

自分も声楽OKと聞いていたのに、契約書には声楽不可となっていて記載変更してもらいました

契約書に記載されていれば、よほどのことがない限りは、契約後に演奏NGになることはないはずなので、入居時にしっかり確認しましょう。

特に、演奏やナレーションなどの仕事で自宅を活用される方は、契約周りはきちんと確認することを強くおすすめします。

Resingのバナー(PC)PR

防音の賃貸物件でよくある質問

最後に、防音物件に関するよくある質問を筆者の体験ベースで回答します。

物件ごとの話、専門的な話は不動産会社の方に確認するようにしましょう。

通常の物件に後からアビテックスのような防音室を設置してはダメでしょうか?
良いと思いますが、筆者は賃貸物件で20件以上相談して全部NGだったので、探すのは結構大変だと思います。
1帖の小型防音室が付いている物件はどう思いますか?
思っているより狭いと思うので、YAMAHAのショールームなどに行ってサイズ感を確認することをおすすめします。
地下室の防音物件はどう思いますか?
自分も5年ほど住んでいましたが、悪くなかったです。ただ、夏・冬は気温や湿度などでかなりしんどいので、そこまでおすすめしてないです。
家賃を抑えたいのですが、楽器相談可の物件だと危険でしょうか?
これはあなたのリスク許容度によるので何とも言えません…。ただ、仕事で使う方にはおすすめしないです。
楽器演奏可能なマンションはミュージシャンしか住んでないのでしょうか?
そんなことはないと思います。最近は一般の方にも人気と不動産の方が言ってました。
契約書に楽器演奏についての記載が入っていない場合に、追記してもらうのは嫌がられないですか?
自分は追記をお願いしたことが2回ありますが、即対応してもらえました。後から揉めるほうが大変なので、ちゃんと交渉することをおすすめします。
防音物件では、周辺の音は聞こえないですか?
物件によりますが、自分の住んだ環境ではどこも生活音は全く聴こえなかったです。ただ、夜中に楽器の音が聴こえてくることはありますし、騒音に関する張り紙などはそれなりに見ます。